和食は日本人の感覚を開く

「和食」というのは本当は極めて簡単で、何も考え無くても、料理の腕が無くても出来るものです。

自分の感覚を開いて、自由に食材と触れ合っていれば出来ます。

季節感出すために○○が必要、この食材はこうする、みたいなものは基本必要ありません。

器もこだわる必要は一切ありません。

そういったモノは和食を作り食べていく中で「自然に」身につくものです。

この食材はこの器が面白そうだな、その感覚が出てきたら器を買いに行けば良いんです。

昨今は知識から先に入る事が多く、方法論が先行してますが、日本人は元々感覚が鋭いので体験の中で学ぶ方が早いのです。

その方が面白いし、感性も磨かれます。

(井上漬物店「刻みすぐき」)

 

和食の基本は、ご飯、味噌汁、漬物です。

この三種類を基本にし、後は気が向いたら卵料理や肉魚を調理すれば良いんです。

調理時間を短縮したい場合は、味噌汁に肉や魚を入れれば良いです。

米、味噌汁、漬物だと油分が少ないので洗い物も楽ですし、調理における味付けも味噌が美味しいので塩加減も特にちゃんとする必要ありません。

辛ければ水を足せば良いし、足りなければ味噌を足せば良い。

 

こう書くと「和食を舐めている」「いい加減すぎる」と御叱り受けるかと思いますが、そうではありません。

むしろ最高のリスペクトを込めてこの記事を書いております。

心底自分の感覚を頼りに、常にアドリブと言いますか、食材を触って調理するのです。

スーパーに食材を買いに行くのでなく、スーパーに出向いてそこで初めて食材と対面する、そうすると何が食べたいか?何を食べるべきか?これは体の方から語りかけてくるものです。

調理方法はこれ以上ないほど単純でありますが、だからこそ食材と調理に集中出来ます。

その中で勝手に余裕が出来てきますから、他の料理も作ろうかな、という感覚が湧いてくるのでそれに従って作っていれば良い、という事になります。

無理にオカズを増やすのでもなく、ごく自然にオカズが増えるし無くても体的に困らない。

更に、ダイエットにもこの上なく最適。

 

こんな素晴らしい食事は他に無いと思います。