漬物と神社

愛知県にある 萱津神社(かやづじんじゃ) は漬物の神社とされています。


〒490-1112 愛知県あま市上萱津車屋19

毎年8月21日には香乃物祭が行われます。

以下引用

<起源>

毎年8月21日に斎行される香乃物祭(漬物祭)は漬物発祥の御神威を称え漬物文化の興隆を祈るお祭りです。

この土地は尾張平野(濃尾平野)と言われる肥沃な土地であり、また、当時は海岸に面しており土地の人々がこの神前にウリ・ナス・蓼(たで)等の初生(はつなり)や、海から取れた藻塩もお供えして五穀豊穣をお祈りしました。神前の多くの供物が腐敗するのを惜しんだ里人が、社殿の傍らに甕(かめ)を置きその中に入れたところ、神の思召しか、程よい塩漬けになり、当時の人々は雨露にあたっても変わらぬ不思議なその味を神からの賜りものとして、万病を治すお守りにしたとあり、これが我が国の漬物の始まりであると伝わっております。

https://sites.google.com/site/kayatsujinja/shinto-ritual/kounomono-sai

さらに伝記によりますと、「ヤマトタケル」が立ち寄った際に漬物を出した、という事らしいです。

となりますと、古事記の世界ですから、その頃から現代に極めて近い漬物が既にあったと考えられます。

神事等でも米や酒、乾物等に加え漬物が供えられる事もあるようで、漬物というのは以前は極めて神聖で重要な食物だったことがうかがい知れます。

それもそうですよね、元々貴重な保存食でありましたし、その風味は現代でも無添加物であれば当時の味に近い状態で食べられるわけです。

その味や風味というのは現代の化学調味料や調理技術では決して出せない味があり、またお米との相性が最高です。

日本人の口中調理は漬物ありきだと個人的に考えておりまして、米と漬物で口の中を「和」にすると。

もちろん、味噌汁や汁物がある事で栄養バランス的にも「和」となり、食の満足度も高く憂いなしです。

日本人というのは旨味に関して世界でもトップクラスの感受性がありますが、これはもう古事記、いやそれ以前から来てる物だと個人的には感じております。

昨今、洋食やジャンクフードが流行り、それらは大変楽しい物ですが、日本人本来の精神性や感覚を繋いでいくとなると、やはり和食が必要不可欠だと感じます。

漬物屋をやっておりまして、その辺りは強く感じますし、売れる漬物、流行る漬物だけでなく、伝統製法で作る事により、日本人の感性を後世に伝えていけると、知識の面からでなく感覚の面から感じます。

7月3日、近所の料理教室で講座を開催します。

菌活腸活の話ですが、菌から体内を見るような視点でお話しますので、講座後は認識がガラっと変わっておられるかもしれません。