腸内細菌が作る短鎖脂肪酸のチカラ

脂肪酸には、長鎖、中鎖、短鎖と三種類あり、分子構造の炭素数によって分けられています。

中でも短鎖脂肪酸の健康効果が数年前より注目されております。

短鎖脂肪酸は腸内細菌によって食物繊維が発酵される過程で生成されます。

短鎖脂肪酸には、酢酸、プロピオン酸、酪酸などがありまして、牛等はプロピオン酸を主なエネルギーとしているので、草を食べて腸内細菌にエネルギーを作って貰っている、というこういう構図があります。

人間においては短鎖脂肪酸は腸内環境を整え、健康面でも極めて重要な働きがあります。

効果については以下のような物があります

・腸内環境の改善
短鎖脂肪酸は善玉菌にとって有益な物質となり、善玉菌を活性化させることが出来ます。
それに伴って、悪玉菌抑制に繋がります。
最近注目されている「酪酸」は、腸壁の栄養となり、これが細胞を健全に保つのに重要な役割を果たします。
近年増加傾向にある、大腸がん予防に効果があるとも言われています。
腸壁の細胞は酪酸をエネルギーとしているので、腸内を快適に保つためには、食物繊維を摂取し、腸内細菌に酪酸を作ってもらうのが一番です。
酪酸は食事からですと、バターやチーズなど限られた物しかありませんが、糠床に比較的多くいたりします。
ぬか漬けにおける菌活は、最強かもしれません。
・抗炎症作用
短鎖脂肪酸には炎症を抑制する効果があり、アレルギー等に効果が期待できるようです。
年齢と共に体内の炎症は増えますので、それらを抑制する事でアンチエイジングに役立ちます。
・免疫の調整
短鎖脂肪酸には過剰な免疫反応を調整する作用があり、アレルギーや自己免疫疾患のリスク軽減に役に立ちます。
コロナが流行っているので、こういった作用は取り入れていきたい所です。
・代謝改善
ダイエット(減量)に嬉しい効果として、短鎖脂肪酸の脂肪蓄積抑制効果があります。
さらに、代謝を活性化してより脂肪が燃焼されやすい体質にする事ができ、肥満予防、改善になります。
と、人間にとって嬉しい効果がこの他にも多数あります。
次回は、短鎖脂肪酸を豊富にする具体的な方法を書きます。
これらを使わない手はないですね~。
体の中から綺麗になる、とはよく言われますが、まさに短鎖脂肪酸の充実が重要だと思われます。