ザワークラウトはドイツの漬物ですが、こちらのレシピとして、酢に漬けて作る方法と、乳酸発酵で作る方法があります。
これについては前回書きました。
どちらもザワークラウトになりますが、味は当然違います。
さて、この二種類のザワークラウトの違いはどんなものがあるでしょうか?
1,作り方
前途したように、キャベツを酢に漬けるか、発酵させるかです。
酢に漬けるのは、酢と砂糖、後お好みのスパイスを混ぜて漬かるまで置く、となります。
特別なコツは余り必要ではなく、砂糖やスパイス、どの酢を使うかで味を決める事ぐらいです。
乳酸発酵させる場合は、刻んだキャベツと塩とスパイスを発酵するまで置く、となります。
この場合は乳酸発酵させるのに多少のコツが必要です。
ですから上手くいかずに腐敗する可能性があります。
上記の点で成功率と作りやすさで言えば、酢を使ったザワークラウトでしょう。
2,味
酢で作ったザワークラウトは砂糖を入れないと酸味が強烈です。
砂糖を入れてバランスをとれば問題ないのですが、砂糖の分カロリーが増えてしまいます。
乳酸発酵の場合、砂糖等甘味料を入れる必要はありません。
自然な酸味で食べられます。
また、発酵の過程で色んな風味が発生します。
これについては失敗すると変な風味になりますので注意が必要です。
使うキャベツ、時期によっても変わります。
ダイエットやカロリーを気になさる方は乳酸発酵が適していますし、作る度に味の変化も自然な感じで楽しみたい方は乳酸発酵が向いてます。
3,栄養価
酢の場合も、乳酸発酵の場合も、キャベツのビタミンCを損ねる事なく摂取出来ます。
酢は酢の栄養を摂取出来ますし、発酵の場合は発酵過程で多少のビタミンB2なんかも発生します。
栄養価に関しては深く考えなくても良いですが、酢の方は砂糖を入れた場合はカロリーが増えます。
4,菌活
酢を食べますと腸内環境を酸性に偏らせる事が出来ます。
これによって腸内の有用菌が繁殖しやすい状態を作る事が出来ます。
乳酸発酵の場合、酸性度はそれほどでもないですが、これも腸内を酸性に傾ける効果があります。
加えて、プロバイオティクス効果が期待できます。
キャベツ自体がプレバイオティクスなので、その両方の効果を享受出来ます。
菌活に関しては乳酸発酵の方に軍配が上がりますが、酢が全く無意味な訳でもないです。
たんぱく質過多の食事をすると、腸内がアルカリ化しますので、その場合酢でも効果はありますが、恒常的に酸性にするには腸内細菌を充実させる事が大切です。
5,保存性
これついては乳酸発酵の物は常に発酵していますので、変化が生じます。
変化をどうとるか、というのは重要ですが、味の劣化は発酵の方が起こりやすいでしょう。
酢の方は極めて安定しておりますので、安定した味で保存したい方は酢がおススメです。
とはいえ、乳酸発酵も保存食ですから保存性はあります。
※総括
菌活に関しては乳酸発酵に軍配が上がりますが、作る場合は失敗する可能性があるので酢の方が簡単で安定して作れます。
当店で販売中のザワークラウトは乳酸発酵の物です。
味の変化は上記の通りありますが、楽しんで頂ける範囲での味の変化を心がけておりますし、逸脱した物は販売しておりません。
菌活でお考えの方は是非一度ご賞味ください。